FlowTune Media

Antigravity CLI vs Claude Code 2026年版 — Gemini CLI終了後、ターミナルAIの本命はどちらか

Antigravity CLI vs Claude Code

結論から言うと、速さと並列処理を重視するならAntigravity CLI、コード品質と深い推論を優先するならClaude Codeだ。 筆者はGemini CLIを1年以上使ってきたが、6月18日の終了を前にAntigravity CLIへ移行し、Claude Codeと2週間並行運用してみた。多くの記事が「Antigravity CLIは速い」と書いているが、実際に同じリファクタリングタスクを投げてみると、速度と精度のトレードオフは想像以上にはっきりしていた。

比較表

比較軸 Antigravity CLI Claude Code おすすめな人
料金 AI Pro $20/月(含む) / AI Ultra $100〜200/月 Pro $20/月 / Max 5x $100/月 / Max 20x $200/月 無料で試したい → Antigravity
出力速度 約289トークン/秒(Gemini 3.5 Flash) 約67トークン/秒(Opus 4.6) 待ちたくない → Antigravity
コード品質 SWE-bench 76.2% SWE-bench 80.8% 一発で正しいコードが欲しい → Claude Code
コンテキスト 1Mトークン(標準) 200Kトークン(1Mベータ) 巨大モノレポ → Antigravity
MCP対応 stdio + HTTP対応(mcp_config.json) stdio + HTTP + 豊富なエコシステム MCP中心のワークフロー → Claude Code
並列実行 最大5サブエージェント同時 Agent Teams(複数エージェント協調) 複数タスク同時進行 → Antigravity
実行環境 Go製TUI / コマンド: agy Node.js / コマンド: claude 起動速度重視 → Antigravity

※価格は2026年5月31日時点の公式サイト情報です。

比較表を見ると「Antigravity CLI優勢」に見えるが、使い込むと話が変わる。以下5つの軸で掘り下げる。

Antigravity CLIを試す → | Claude Codeを試す →

料金: 同じ$20でも中身が違う

Antigravity CLIはGoogle AI Proプラン($20/月)に含まれる。Gemini CLIからの移行ユーザーは、既存のプランでそのまま使えるのが最大のメリットだ。パブリックプレビュー期間中は無料枠もあり、参入障壁は低い。AI Ultraは$100/月(5倍制限)と$200/月(20倍制限)の2段階で、Cursorのアドオン的に使うなら$20で十分足りる。

Claude CodeはProプラン($20/月、年払い$17/月)に含まれるが、Proの使用量制限は実用としてはタイトだ。本格的に開発に使うならMax 5x($100/月)が現実的なスタートラインになる。Anthropicの使用量制限は時間単位のリセットなので、1日の中で集中と待機を繰り返す形になる。

Gemini CLIユーザーへの注意点: Gemini CLIは6月18日に消費者向けサービスが終了する。gemini コマンドはその日以降動作しなくなるため、CI/CDパイプラインにGemini CLIを組み込んでいる場合は早急に agy への移行が必要だ。移行自体は npm install -g @anthropic-ai/claude-codebrew install antigravity-cli でツールを入れ替えるだけだが、設定ファイルの構造が異なるため、.gemini/ 配下のカスタム設定は手動で移す必要がある。

速度 vs 品質: 4倍速の代償

ここが両者の最大の分岐点だ。Antigravity CLIのGemini 3.5 Flashは約289トークン/秒で出力する。Claude CodeのOpus 4.6は約67トークン/秒。単純に4倍以上の速度差がある。

プロトタイプの雛形を生成する、ボイラープレートを量産する、設定ファイルを一括変更する——こうした「正確さよりスピード」のタスクではAntigravity CLIが圧倒的に快適だ。10秒待つか40秒待つかの差は、1日に何十回もコマンドを打つ開発者にとって体感以上に大きい。

ただし、SWE-bench Verifiedでのスコア差(76.2% vs 80.8%)は実務で効いてくる。筆者がNext.jsプロジェクトで認証ミドルウェアの追加を依頼したとき、Claude Codeは1回の実行で5ファイルを正確に変更した。Antigravity CLIは同じタスクで型定義の不整合を1箇所起こし、手動修正が必要だった。小さなスクリプト変更なら差を感じないが、ファイル間の依存関係が複雑になると、最初の1回で正しいコードを出すClaude Codeの優位性が際立つ。

正直なところ、最初は「4倍速ならAntigravityで決まり」と思っていた。だが2週間使い比べて気づいたのは、速く出力されたコードの修正に費やす時間を考えると、トータルの開発時間はほぼ変わらないということだ。

並列エージェント vs 深掘りエージェント

設計思想の違いが最も顕著に出るのがマルチエージェント機能だ。

Antigravity CLI は最大5つのサブエージェントを同時に走らせられる。/tasks コマンドで進捗を俯瞰し、各エージェントの出力を統合する。新機能のフロントエンドとバックエンドを並列に生成する、テストコードを書きながらドキュメントも同時に生成する——こうした「幅広く同時に進める」ワークフローに向いている。

Claude Code はAgent Teamsで複数エージェントの協調実行に対応しているが、設計の重心は「1つのタスクを深く掘る」ことにある。コードベース全体を読み込み、依存関係を追い、テストを実行し、失敗すれば自己修正する。ワークツリー分離でブランチ単位の安全な変更も可能だ。

筆者の使い分けはこうだ。新規プロジェクトの立ち上げでスキャフォールディングを一気に作りたいときはAntigravity CLI。既存プロジェクトのリファクタリングや、エッジケースの多いバグ修正はClaude Code。「広く浅く」と「狭く深く」で明確に使い分けると、両方のツールの強みを活かせる。

MCP対応: エコシステムの厚みに差がある

Model Context Protocol(MCP)のサポートは両者とも対応しているが、エコシステムの成熟度に差がある。

Antigravity CLIは mcp_config.json でローカル(stdio)とリモート(HTTP)のMCPサーバーを設定できる。~/.gemini/config/ に配置すれば、デスクトップ版Antigravityとも設定を共有できる。ただし、Antigravity向けに最適化されたMCPサーバーはまだ少なく、コミュニティの蓄積ではClaude Codeに及ばない。

Claude CodeのMCP対応は先行者利益が大きい。MCPサーバーの登録数は17,000本を超え、GitHub、Slack、PostgreSQL、Jiraなど業務で使うツールとの連携が充実している。社内ツールとの接続も ~/.claude/ の設定で一元管理でき、ターミナルからデータベースへの直接問い合わせやSlack通知を実行するワークフローが組みやすい。

MCP中心の開発ワークフローをすでに構築しているなら、Claude Codeのほうが既存資産をそのまま活かせる。逆にGoogle Workspaceとの連携を重視するなら、Antigravity CLIはDrive・Docs・Sheetsとの統合が自然だ。

Gemini CLIからの移行ガイド

Gemini CLIユーザーが最も気になるのは移行の手間だろう。ポイントを整理する。

スムーズに移行できるもの:

  • Google AI Pro/Ultraプランはそのまま引き継がれる
  • MCP設定は ~/.gemini/config/mcp_config.json に配置すれば共有可能
  • プロンプトの書き方はほぼ同じ(自然言語でタスクを指示する)

注意が必要なもの:

  • コマンドが geminiagy に変わる
  • CI/CDスクリプト内のGemini CLI呼び出しは全て書き換えが必要
  • セッション履歴は引き継げない

Claude Codeへの乗り換えという選択肢: Gemini CLI終了を機にClaude Codeに移る開発者も少なくない。ターミナルAI三つ巴の比較記事で書いたとおり、コード品質を最重視するなら検討に値する。ただし、Googleのエコシステム(GCP、Firebase)との親和性はAntigravity CLIのほうが上なので、インフラの構成によって判断が分かれる。

筆者のおすすめ

多くの比較記事がAntigravity CLIの速度とコンテキスト長を根拠に推しているが、筆者はあえて開発スタイルで選ぶことを勧めたい。

Antigravity CLIを選ぶべき人:

  • GCPやFirebase中心のプロジェクトで開発している
  • 新規プロジェクトの立ち上げが多く、スキャフォールディングの速度が重要
  • 複数タスクを並列で進めるワークフローを好む
  • Google Workspaceとの連携が業務で必須

Claude Codeを選ぶべき人:

  • 既存の大規模コードベースを頻繁にリファクタリングする
  • 1回の指示で正確なコードが出ることを重視する(手戻りコスト > 待ち時間コスト)
  • MCP連携で社内ツールとの統合ワークフローを組んでいる
  • TypeScript/Python中心のバックエンド開発がメイン

個人的には両方入れて使い分けるのが現時点での最適解だと考えている。agy でプロトタイプを高速に作り、claude で品質を磨く。$40/月の投資で、それぞれの得意領域を活かせる。これはAntigravity IDEとCursorの比較でも同じ結論になった。2026年のAIコーディングは「1つに絞る」より「組み合わせる」時代だ。

Antigravity CLIを無料で試す → | Claude Code Proを始める →

まとめ

Gemini CLIの終了(6月18日)は、ターミナルAIの勢力図を書き換えるタイミングだ。Antigravity CLIは速度と並列処理で新しい体験を提供し、Claude Codeは品質と深い推論で確固たるポジションを守っている。

どちらか1つに決めるなら、まずAntigravity CLIの無料枠で試し、CLIエージェント5ツールの全体比較も参考にしてほしい。最終的には、あなたのプロジェクト規模と開発スタイルが答えを教えてくれる。

関連記事