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Googleが「Omni」という動画AIを隠し持っていた — I/O直前のリークが示す3つのシナリオ

5月19日のGoogle I/O 2026を2週間後に控えたタイミングで、Geminiの動画生成タブから見慣れない名前が漏れた。

「Start with an idea or try a template. Powered by Omni.

Google Omni

このUIテキストを最初に捕捉したのはTestingCatalogだ。Geminiの動画生成機能には現在「Toucan」という内部コードネームが付いており、その裏で動くのはVeo 3.1。ところが今回リークした画面では、Toucanの横にOmniという別のエンジン名が表示されていた。

単なるバグでここまで固有名詞が入ることは考えにくい。公開用のUI文字列にブランド名が入るということは、社内ではかなり仕上がった段階にあるということだ。

何が見つかったのか

リークの出所はGeminiアプリのフロントエンド。サーバーサイドのログやAPIレスポンスではなく、ユーザーに見えるUIの文字列として「Omni」が混入していた。X上ではAIインフルエンサーのWes Rothが取り上げ、WaveSpeed Blogが詳細な分析記事を出したことで一気に広まった。

現時点でGoogleは公式コメントを出していない。ただ、I/Oの2週間前というタイミングは偶然にしてはできすぎている。

Omniの正体 — 3つのシナリオ

情報が限られる中、海外のAIコミュニティでは大きく3つの解釈が議論されている。

シナリオ1: ブランドの整理

一番穏当な読み方。VeoやNano Banana(画像生成)をGeminiブランドに統合し、消費者向けには「Omni」という一つの名前で出すだけ、という可能性。中身のモデルは変わらず、ユーザーインターフェースとマーケティング上の統一を図る。正直、これだと技術的にはそこまで面白くない。

シナリオ2: Veoの後継モデル

VeoやNano Bananaとは別に、Gemini研究チームが独自に開発した動画生成モデルを「Omni」として投入する説。Veo 3.1が外部パートナー(DeepMindの映像チーム)主導だったのに対し、OmniはGeminiのコアチームが作ったネイティブモデルという位置づけになる。ベンチマークの棲み分けが気になるところだ。

シナリオ3: テキスト・画像・動画・音声の統合モデル

最も野心的な解釈。名前の通り「omni(全方位)」で、一つのモデルがテキスト、画像生成、動画生成、音声を一気通貫で処理する。今のGoogleは用途ごとにVeo(動画)、Nano Banana(画像)、Lyria(音楽)とモデルが分かれているが、Omniがこれらを統合する可能性がある。

個人的にはシナリオ3が実現すればインパクトは大きいと思う。プロンプト一つで「30秒の映像と、それに合うBGMと、ナレーション音声」がセットで出てくる世界が見えてくる。ただし、統合モデルで各領域の品質を維持するのは技術的にかなり難しい。

なぜこのタイミングなのか

Google I/O 2026は5月19〜20日。過去のパターンを見ると、Googleは毎年I/O直前に新機能のUIをテスト環境に流し、一部がリークするということを繰り返している。今回もその流れに沿っている。

加えて、動画生成AIの競争はこの数ヶ月で一段と激しくなった。KuaishouのKling 3.0がネイティブ4K対応とマルチショット生成を実装し、ByteDanceのSeedance 2.0も対話同期付きの映像を生成できるようになった。GoogleがVeo 3.1のままI/Oに臨むのは少し弱い、という社内判断があったとしても不思議ではない。

Gemini 4との関係

Google I/O 2026のプレビュー記事でも触れた通り、今回のI/OではGemini 4の発表が濃厚だ。コンテキストウィンドウの2M拡張、プロアクティブAI(指示を待たずに先回りして動く)、Memory Bank(セッションをまたいで記憶を保持する)といった機能が噂されている。

OmniがGemini 4のマルチモーダル生成機能の一部として発表される、というシナリオは十分にあり得る。Gemini 4が「考える」だけでなく「映像を作る」能力まで内蔵すれば、ChatGPTやClaudeとの差別化は明確になる。

待つべきか、今のVeoを使い倒すべきか

率直に言って、I/Oまであと2週間なので待ったほうがいい。Veo 3.1は無料枠で月10回使えるが、Omniが本当に統合モデルなら操作体験がまるで変わる可能性がある。

ただし、Omniがシナリオ1(ブランド統一だけ)だった場合、中身は何も変わらない。そのときは肩透かしだが、逆にVeo 3.1のスキルがそのまま活きるので損はない。

5月19日のキーノートを見届けてから判断しても遅くはない。

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